胃がん検診でX線検査で行う検査がありますが、これは、まず胃を膨らませる発泡剤を飲んでから、X線を反射するバリウムを飲んで、胃にX線を当てながら撮影して行きます。そして、胃の状態をきちんと撮影出来るようにバリウムが付着させるために体を上下左右に動かします。普通は、7~8枚撮影して終了します。この胃のX線検査には、メリットとデメリットがあります。
X線検査による胃がん検診で検査の感度が70~80%はあると言われているので、それだけ早期発見につながると言えます。また、胃がんだけではなく胃潰瘍やポリープも発見できるので、適切な治療を始めることが出来ます。しかし、胃のX線検査のデメリットとして、放射線の被曝が少なからずあります。自然界で浴びる放射線量と同程度なので、もちろん健康に大きな影響を及ぼすことはないのですが、放射線に抵抗のある方にとってはあまり受けたくない検査になるでしょう。
また、バリウムによって便秘などの症状が起こる方もいます。そして、体の痛みや不自由さがある方は、X線検査で身体を上下左右に動かすことが苦痛だという方も少なくありません。このようなメリットとデメリットを比べた上で、自分にとって受けやすい適切な検査であるかを考えてみましょう。胃がん検診でも、かつてのように苦痛もなく出来るようになった内視鏡検査があるので、そちらをX線検査を行わないままで始めから受ける方も増加して来ています。