子宮頸がんと言えば、最近、HPV(ヒトパピローマウィルス)ワクチンで副作用が出ていることが話題になっています。確かに、HPVワクチンの注射をすれば、子宮頸がんの発症を予防することができますが、副作用があると聞くと、怖くて躊躇してしまうこともあるでしょう。しかしながら、子宮頸がんの予防手段は、何も、HPVワクチンだけではありません。子宮頸がんの検診を定期的に受け続けていれば、万が一がんになったとしても、子宮の摘出の必要がないくらい早期に病変を見つけることができます。

厚生労働省は、20歳以上の女性は2年に1度の子宮頸がん検診を受けることを推奨しています。20歳以上とされている理由は、子宮頸がんの発症には性交渉によるHPVのウィルス感染が影響していることが、国内外の研究で分かったためです。日本だけでなく、欧米諸国など海外でも、恋人ができる年齢になったら、検診を受け始めることが常識になっています。子宮頸がんの検診は、膣から細い器具を挿入して子宮の入り口部分の細胞を擦るようにして採取し、それを顕微鏡で検査して行います。

人によっては少し抵抗を感じるかもしれませんが、挿入される器具はタンポンよりもずっと細いものですし、時間も短時間で済みます。従ってあまり心配しすぎることなく、20歳になったら、あるいは恋人ができたら、自分の体を守るために積極的に検診を受ける習慣をつけましょう。子宮頸がんの検診は、職場のがん検診、あるいは自治体のがん検診で受けることができます。仕事をしている人の場合、職場の健康診断にがん検診が含まれていないこともありますが、そのような場合は勤めていても自治体検診を受けられる場合がありますので、あきらめずに地元の市役所、町役場などに問い合わせてみましょう。

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